多彩な種類が存在するヨガの中でも、ジュニヤーナヨガは哲学的な趣きを持ちます。
ギャーナヨーガと呼ばれることもあり、身体を直接的に動かすよりも瞑想や思想を重要視するのが特徴です。
南インド出身の聖者ラマナ・マハルシが真理に辿り着くために行ったことでも知られ、行うことによって自分自身と向き合うことができます。
身体能力の向上を目指したり、美容のために行うというよりも、自らの心や自然、環境と向き合いながら哲学的な施行を深めていくことこそを最上としており、初心者よりも上級者向きとなっています。静かな時間の中で自らの呼吸を感じ、真理へと到達していく過程は困難を伴います。ジュニヤーナヨガでは、自らを誰かと問いかけることを続け、そこにいる自分が何者であるのかを知るための知識の旅を手伝ってくれます。ポーズをこなすことがまず第一の課題となる初心者や、新たなポーズや難しいポーズに挑戦している最中の中級者にとっては、ポーズを納めつつもその先にある真理を追い求めるのは少々難しいことです。しかし困難であるからこそ到達点は素晴らしいものとされ、すでに資格などを所持している人にこそ向いている形式と言えるでしょう。
ジュニヤーナヨガを行っている行者はジュニャーニと称され、尊敬を集めます。
身体よりも思考に重きを置くその方法は、インドで修業を行っている行者だけではなく、日本でヨーガを楽しむ人達にとっても身近なものになり得ます。美容効果を求める形式も、もちろん素晴らしいものです。難しいポーズをこなし、汗をかき、身体能力を向上させるのも楽しみの一つなのは間違いありません。運動をしたことがないという人や、あまり時間が取れないという場合にも、思いついたら即自宅やスタジオで、しかも騒音を立てずに行える運動として素晴らしいものです。しかし運動や美容に縛られた観点を出て、そこからもっと新たな境地を得たいと思い立った時に、ジュニヤーナはヒントを与えてくれる存在となるでしょう。
上級者向けとされるジュニヤーナヨガですが、修行を積んで実践できるようになった時には、大きな喜びを与えてくれます。
人はなぜヨーガを行うのか、そしてなぜこれほどまでに各地で人々が愛し、世代を問わずに大きな人気を得ているのかという根本的な疑問に対しても、きっといつか答えをくれることでしょう。
ジュニヤーナは、一歩先に進んでみたいという人にこそ最適となっています。
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